8月26日の報告


芦北の佐敷川からあふれた水は、平屋建てお宅の玄関でおよそ2メートルに達し、それまで長く使われてきたお宅の中にあるものをすべて浮き上がらせ、泥をまとわせて散乱させてしまいました。周囲も似たような形の、歴史を重ねた平屋の木造住宅が並ぶ地区ですので、みなさん、同様の状況であると思います。この地区に暮らすSさんは90歳を超えておられるそうですが、豪雨の当日、近所の方の呼びかけにより避難しており、ご無事でした。

翌日には解体されることが決まっているこのお宅の片付けに、⻆本牧師、Mさん、安井牧師の3人が派遣されました。Sさんの弟さんが苦労しながら片付けをされていましたが、それに加わり、床板とその下にある泥を除いた、運び出せるすべてのものをゴミとして運び出す作業でした。
加えて、その近所のOさんのお宅で外に運び出されている物もあわせて、災害ゴミの仮置場に運搬しました。
 
はじめに伺ったSさん宅の片付けに時間がかかり、Oさん宅へ伺う時間が遅くなってしまいました。Oさんは避難所から被災した自宅で待機しておられ、ボランティアの到着を待ちわびておられ、こちらが遅くなったにも関わらず、何度も感謝を示され、ほんの少しホッとしたご様子で避難所へ戻られました。 
木材、可燃物、アルミサッシ、電化製品、瀬戸物、プラスチック、布団と布製品、金属、土などに分類分けし、それを軽トラックと2トンのトラックに積み込み、軽トラックで4往復、2トンのトラックで2往復して運搬しました。
それぞれのお宅での生活と歴史を作り、また住民の方と共にあった一つ一つが、ゴミとなってしまい、捨てなければならないことの悲しみをつくづく感じさせられました。
 
途中に雨もありましたが、朝には予定されていなかった2トントラックの助けを得て、この日の作業を無事に終えることができました。
 
Sさんは被災後、恐らく大切にされていたであろう漬物樽もそのままに福祉施設に入居され、お宅は解体されと大きな変化に直面されています。朝夕の祈りでは、慰めと希望がもたらされるよう心をあわせました。

*写真は軽トラックでの運搬の1回目、木材を木材置き場に積む⻆本牧師の背中です。

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